上司は思いつきでものを言う

上司は思いつきでものを言う (集英社新書)
橋本 治
集英社
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「関係の空気、場の空気」に続き読了。タイトルの「上司は思いつきでものを言う」という上司と部下の個人の間の相互不理解は、会社と現場、間と民といった、組織の問題であることを解いていく。通常、新書等で出版される文書は、三段論法の積み重ね的な文章が多いが、この本はあちこち話題は発散しているようでいて、一応論旨は通っている。なれない分読みづらいところはあるが、タイトルどおり「思いつき」で突き進んでいく文体なのである。

特に大事だと思ったのは、「あきれる」能力。相手を馬鹿にするのでも、論理を返すのでもなく、ただ「あきれる」こと。上司に「批判されることによって、”してはならないことをした”と学習する」機会を与えること。