ヴォイニッチ写本の謎
ヴォイニッチ写本の謎
posted with amazlet on 06.06.10
謎めいた中世のものと言われている、解読困難なドキュメントと妖しい挿絵が描かれたヴォイニッチ写本。何のために作成され、何が書かれているのか、多くのアマチュア解読家たちの10人10色の仮説。なぜこれだけの人をひきつけ、時に狂わせるのか。
写本のルーツの検証、ドキュメントの解読、所有者の系譜、挿絵と宗教の関係など、何でも飛び出す。が、著者たちの仮説は?これまでどんな研究がなされてきたかの羅列に過ぎず、新説を疲労するわけでもない。明かせないが、だらだら述べた結論がこれなら、むしろこの本は存在しないほうがいい。と意地悪のひとつも言いたくなるほどつまらない。また読みにくい。
かろうじて、ドキュメントの解読における暗号技術の初歩の解説や、進歩の歴史は面白かった。