マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想” (マルコム・グラッドウェルTHE NEW YORKER傑作選)

アマゾンの商品説明を見れば、6章の各タイトルと概要があるので、それは省略する。どの章も、世の中広い中では小さい分野の天才たちのストーリーだが、これだけディテールを掘り下げて描けるマルコム・グラッドウェルって、たいしたもの。個人的には第3章のナシーム・タレブの話が面白かった。「ブラック・スワン」では、かなり無頼を気取ったようなイメージで、ネクタイ派の同業者を馬鹿にしたり、妙なところは伏せてあって、タレブの考え方はわかっても、具体的にどういう投資戦略をしていたのかはピンとこなかった。「ケチャップの謎」では、その辺が具体的なのと、タレブのコンプレックスや葛藤など、人間的なところに焦点があたっていて、読み物としてずっと面白い。

勝間和代の翻訳は、わかり易すぎだったり、不自然だったりしなくて、よろしいと思った。