働かざるもの、飢えるべからず。
少々調子に乗りすぎたタイトルのようにも思うが、論理的にはそれほどおかしくはないと思う。ベーシックインカムへの移行は現実的とは思えなく、全体最適なやり方にシフトするには、一度谷をくぐらなければならないという点について、具体的な政策を言えないなら、これはやっぱり机上の空論なのか。産業革命が市民革命を伴ったように、技術革命は社会的革命を伴うのかもしれない。
後半はスマナサーラ師との対談になっている。スマナサーラ師の話のほうが、無理やりマネーを肯定する著者の話よりも素直にわかりやすい。最終的には、考えがとても共通しているという締めになっているが、心理に軸をおくものと、経済に軸をおくものとでは、対称的というほうが正確ではないか。
