いやな気分の整理学―論理療法のすすめ

サブタイトルの論理療法の、ほんのあらましだけを紹介した本。心理カウンセリングって、胡散臭く、小難しいというイメージ。でも、論理療法は、そのような小難しい理屈や理論をすべて知らなくても日常生活に役立てることができ、簡単なわりに効果もそれなりに高いという。

ただし、一朝一夕に「いやな気分」を解消するのではない。「いやな気分」に至る自分の思考の癖を発見し、それが1)固定観念的で、2)、論理的でなく、3)現実とは異なっており、4)誰にとっても役に立たない、という論理で矯正することによって、次第に「いやな気分」がより健全なレベルに収まるようにしていく、というもの。

この一点だけをいろいろな例を挙げて説明することに専念している。論理療法も理論はいろいろ研究されているそうで、より詳しい本もあるそうだが(著者の著作の中にもあり、推薦していたが忘れた)、普通はそこまでの知識は必要なく、本書で十分だと思う。

心理というと、とっつきにくいが、論理でわかることができるのがよい。