上達の法則―効率のよい努力を科学する

脳の専門家による上達のセオリー。はじめにワーキングメモリ(短期記憶)と長期記憶のつながりを簡単に解説し、この脳の仕組みに基づいて、上達のセオリーを理屈で裏付ける。ポイントは所作やコツのコード化。ワーキングメモリのチャンク数は、上級者も初心者も代わらないが、コード化がうまいと、1チャンクに収められる情報量が増やせる。だから上級者は、同じことをやり続けても疲れないし、興味を維持できる。それでますます知識に奥行きが出る。そこに至るまで、いかに突き抜けるか、が大事になる。

一度でも何かについて上達したことがある人は、チャンクへのコード化が大事であることをなんとなく理解している。だからほかの事でも上達できると自身も沸く。いろいろ示唆に富んでいる。子供にはこういう理屈は通じないから、興味を持たせ、楽しく続けさせることが大事だろうと思う。