Linuxカーネル解析入門

Linuxカーネル解析入門
Linuxカーネル解析入門
posted with amazlet on 07.08.13
平田 豊
工学社 (2006/01)
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タイトルからはLinuxカーネル全般の解説を期待してしまうが、この本は最後の6章「ネットワークドライバを読む」を目的に、必要十分な内容を解説したものだと思う。Linuxカーネルのうち、実際多くがドライバであり、バグの多くもドライバに関係する(らしい)ので、カーネルと戯れるなら、できるだけ早い段階で読んでおきたい一冊。ただ、他のカーネル本と比べるとよい意味で「異色」ではあるので、本当に一冊目だったりすると厳しいかもしれない。

カーネル本には厚いものが多いので、この本のようにドライバに特化したり、前回詳解の「Linuxのブートプロセスを見る」のようにブートに特化した比較的薄い本を目的に合わせて選べるようになっていると、読む側としてはありがたいと思った。

最後に付け加えておくと、ドライバに特化しているのだが、それだけに排他の説明は実践的で分かりやすい。排他に関わる道具はいくつも有るのだが、どういうときにどれを使えばよいかぜんぜん分からなかったが、この

本で少し理解できた。