I, Robot

I, Robot (Oxford Bookworms Library)
Isaac Asimov Rowena Akinyemi
Oxford University Press (2000/03/09)
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おすすめ度の平均: 3.5
3 読みやすい
4 よくできたお話

これも最近映画化された。CMなどはよく見たが、映画が評判いいとはあまり聞かないがどうなんだろう。この本の主人公はロボット心理学者なるものを職業としている女性である。彼女が記者にインタビューを受け、若かりしころの失敗談などを語るスタイルである。

ロボットが日常生活に入り込んでくると、ロボット心理学者なる職業が果たして成立するようになるだろうか。少なくとも、コンピュータがより自律的、適応的な処理を行うようになれば、おかれた環境により自身の振る舞いを変えていくだろうから、ロボットの行動も現在のようには決定的ではないだろう。一方、脳に関する研究は昨今急激に進歩しているらしく、部分的には感情も化学反応の結果として説明できる現象も増えてきているらしい。つまり、組成は異なるものの、ロボットも人間も機械としてその行動が説明できるものであるなら、人間だけが心を持ちうるという主張は説得力を失い、心理学が人間だけを対象に成立しうるものだという主張も難しい。